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他社の事例に学べ!深堀り、成功EC事例インタビュー

サイト開設3年で年商10億を達成した、日本最大級の腕時計専門ECサイト

サイト立ち上げ3年で月商1億円を達成するという驚異的な売上を達成した日本最大級の取扱実績を持つ腕時計専門ECサイト「腕時計本舗(http://www.10keiya.com)」。
ゼロからECをスタートしてここまで軌道に載せた成功の秘訣、これまでの苦労に関して伺った。



パワープランニング株式会社
代表取締役
塩野 和常 氏


運営サイト:腕時計本舗( http://online.thekiss.co.jp/


《事業開始2ヶ月目で月商1000万、初年度売上7000万、その後年商が倍々と拡大し、事業開始5年目で年商10億円を見込む高成長を続ける「腕時計本舗」。その事業スタートはヤフオクからだった》
高成長を続ける腕時計本舗ではあるが、もともとパワープランニング社のメイン事業はWEB制作事業。人員の増加に伴い、新規事業が必要になって始めたというのがECサイト立ち上げのきっかけだったという。
EC運営やWEBのノウハウはあったものの、仕入れ先や業界とのネットワークが全くない状態からのスタート時に利用したのがネットオークションサイト「Yahoo!オークション」(ヤフオク)。

EC事業を行うことのみが決定しており、次に何の商品を販売するかを考え、その際に基準としてあったのは、
(1)在庫リスクは背負えないので、腐らない・価値が落ちないもの
(2)在庫を置くスペースが少ないので小さいもの
(3)現在ネットで流通しているもの 
と非常にシンプルであった。
そして、すぐに売上を見込めるネットオークションサイトから初めようと考え、チェックしていたところ、ピタッときたのが腕時計だった。
このスタートのリスクを押さえ始める形が、この規模のサイトにまでなった要因とも言える。
「当初オークションサイトで、2万3000円で仕入れられるものが3万5000円で販売されていたんですよね、それでとりあえず1本からスタートしてみようと販売したところ、ものの数時間で売れたんですよ。次に10本を仕入れて販売したらそれも完売し、更に100本仕入れて販売したら完売とその状況が続き、2ヶ月目で月商1000万いきました」と気さくに話すのは同社代表取締役の塩野氏。
1本あたりの粗利が7000円と非常に高収益な事業であった


《コンセプトは”meets Stylish “、数ある商品の中から自分のスタイルのものを探せる。消費者の購入のポイントを考え、それに合った販売を行うことで高成長を続ける》
ある程度売上が上がったところでオークションの限界を感じ、ECサイトの立上げを検討する。その際に最も苦労し頭を抱えたのが「他社との優位性」。
当時、他社のWEBサイトをひたすらに観察し続けて気が付いたのは、腕時計のECサイトはどこも店舗で時計を販売している事業者が自社の在庫の販売という位置づけで運営をしており、多数の時計を扱うサイトが少なかったこと。
さらに、ユーザー視点で時計の購入時のニーズを考えた際に、時計は嗜好性なので、『自分しかはめていない時計がほしい』というニーズ、『自分に合う時計をきちんと探せる』というニーズがあると考え、取り扱い点数が多いことが重要であると考えた。
そこで、各時計店舗をネットワークして各店舗の商品を扱い、数多くの時計を扱うECサイト、「腕時計本舗」の立上げが決まった。
腕時計本舗のコンセプトは” meets Stylish “。自分らしい時計を探せるサイト。現在の取り扱い点数は業界日本一の約3万アイテム。
それが腕時計本舗のヒットの大きな要因の一つだ。
「立上げ当初は一番頭を悩ませた部分でしたが、このコンセプトが当たりましたね。同時に、現在一番売れている商品がこの時計ですが、この時計のように腕時計本舗にしかない商品は非常に売れます。」

現在一番売れている商品が下記

SEIKO ダイバーズ 限定先行販売モデル
http://www.10keiya.com/item/item.php?code=28910

これはセイコー社とのタイアップ商品という形で制作をしており、腕時計本舗でしか取り扱っていない。OEMで製造となると最低ロットが300本と、単一商材では中々売り切るのが難しい数字ではあったが、それだけ売れているという。
まずは取り扱い点数を広げてバイイングパワーをつけ、更にオリジナル商品で販売数を増やし、そこで更にバイイングパワーを上げるという好循環が出来ている。
今後、芸能人とタイアップやWEB上で追加したい機能の意見を募りその結果を反映した時計を取り扱う計画があるという。


《「モール」か「自社サイトか」という議論はもう終わった。全てのチャネルを利用して売上をあげていく必要がある》
よくECの運営となると話になるのが「モールで集客を行うのか、自社サイトを立ち上げるのか」ということであるが、そこに関して塩野氏は強く考えをもつ。
腕時計本舗の場合、オークションサイトから始まり、ヤフーショッピング、楽天市場、ビッターズ・楽天フリマなどに2年間で出展している。出展の順序に関しては、出展許可の問題で遅くなっただけで、初めから出店が出来ていれば初めから楽天などにしているとのこと。
現在の各チャネルの売上の状況は楽天市場が約35%、自社サイが約30%、ヤフーショッピングが約12%ほどであとはアマゾンやアフィリエイトとなっている。
集客に関しては、ヤフオクを利用し、自社サイトはではSEO・SEMをメインに行っているとのこと。
「そもそもモールか自社サイトかという議論はもう終わっていると思います。アマゾンより自社サイトで集客が出来るわけがないのだからそこは利用するべきですし、きちんとリスティング広告などをしていけばそれなりの費用がかかるので、自社サイトのほうが広告費が安いという議論も間違っていると思います。重要なのは共存ですね。」と語る塩野氏。
また、同氏はモバイルサイトに関しても同様の考えを持っている。
同社のモバイルサイトは現在、月商2000~3000万ほどと実に売上の約2割占めるほどとなっており、成長を続けている。ただモバイルの戦略に関して伺うと「現在シェアが高まっているからといってモバイルを行えば安泰というのは間違っていると思います。現在PCの携帯化と同時に携帯の高機能化が進んでおり、その境目がなくなっているのでそれを住み分けてみるのは誤りではないかと思っております。」との返答が。
モバイルコマースだから特別に今後展開をしていくということではなく、あくまでチャネルの一つとして戦略を考えている。


《「ECサイトの運営はホワイトカラーの仕事ではなくブルーカラーの仕事」。きちんとやるべき努力を行えば成功する》
ECサイトの立上げが増え、多くの企業がこの業界に参入しているが、成功している企業は多くはない。ただ、やるべきことをやっていないECサイト運営者が多く、やるべきことをやればかならず売上は上がるはずと塩野氏は語る。
「特に最近EC運営をホワイトカラーの仕事だと考えて安易に始める人が増えていますが、EC運営はブルーカラーの仕事ですよ(笑)。弊社も立上げ当初は、バイイングパワーもなく、自社オリジナル商品やOEM提携も出来ないので、そこで他社に勝つにはやはり体力勝負。寝ずに頑張ったってことが売上UPの要因ですね(笑)」と話す。
同社では現在15名のスタッフでサイトの運営を行なっており、外注は殆どしていないとの事。

同社では2年前にレディースサイトを立ち上げて、女性顧客の引き上げを行ない、それまで20%ほどであった女性比率を35%ほどまでに引き上げた。それ以外にも腕時計以外の商品の販売を行なうなど、労を惜しまずに精力的に事業を広げている。
今後、更なる商品の拡充により時計のシェアを高め、まずは出展している全ての各モールでのシュアNo1を目指すという。

【腕時計本舗サイトデータ】
年商:08年6月期 約11億円(実績)
サイト設立:2002年

掲載日: 2009年2月16日