他社の事例に学べ!深堀り、成功EC事例インタビュー
消臭関連用品で月商1千万。同社のPR手法とリピーター育成の秘訣に迫る
消臭関連用品というニッチ市場で、ECサイト設立からわずか2年間で月商1千万円を達成し、リピーター率が7割を超えるという、好業績誇るECサイト「いい快互服ドットコム」。
当時消臭に関する認知が低い中、同社が如何に商品PRを行なったのか、リピート率7割以上を誇る同社のリピーター育成方法とは何か、サイトを運営する興和堂社に取材してきました!
株式会社興和堂
アウトソーシング事業部
統括責任者
村上隆様
運営サイト:いい快互服ドットコム(URL=http://www.11kaigofuku.com/)
■介護ショップを歩き回る日々から、ECサイトで月商1000万円を超えるまで、わずか2年間。
成功したのはアフィリエイト広告による『ブランディング』。
現在はECサイトを中心に繊維そのものに強力な消臭力を持つ「消臭衣料品」や「消臭剤」の販売を行なう同社であるが、商品販売開始当時は介護用として福祉施設や介護ショップを中心に販売を行なっていた。
当時、介護の現場は想像以上に厳しく、正直「臭い」を気にする前にしなくてはいけない悩みを抱える人が多かったため、思うように売上げが上がらない状況が続いていた。
ただ、そんな中でも着実に感じていたのは、「商品に対する手応え」。
「介護の現場で利用してみたときに、枕カバーとして使っていたタオルをウチの商品に変えただけで『凄く丁寧に掃除されているんですね』と看護婦さんが誤解をされ、非常に驚いていました。寝たきりになり髪を洗う回数が減り、においを気にしていた方々が凄く喜んでくれたんですよね。」そう話すのは同サイトの統括責任者務める村上氏。
その商品の性能の高さは、デモンストレーション販売での反響の高さと、購入者のリピート率の高さが証明していた。
そんな購入者の反響の大きさから、2005年にWEBサイトを立ち上げる。
当時、興和堂という企業名やサイト名はもちろんのこと、消臭剤や体臭というワードは世間でも注目をされておらず、検索エンジンでも滅多に検索されるワードではなかった。そこでまず力をいれたのが、商品の認知度促進。そのために利用したのがアフィリエイト広告であった。
「とにかく『興和堂』と商品名などの固有名詞を検索してくれる人を増やそうと、アフィリエイト広告を使った認知促進を行なう、言わばブランディング目的の広告を行っていました。
複数社のASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)会社と契約し、2005年当時の一般的なアフィリエイトの成果報酬費用は大体売上げの5%ほどでしたが、平均の3倍くらいの値段を出して広告を行いました。今から見るとずいぶんもったいない広告の仕方をしていましたね(笑)」笑いながら話す同氏であるが、この作戦が後に非常に効果的な口コミのプロモーションとなったという。
「それまではまだ『加齢臭』『体臭』という言葉の認知度が低く、検索ワードが安かったので消臭に関するビッグワードを独占することができました。そんなときに来たのが、2006年の加齢臭のブームでした。そこにアフィリエイト広告によって様々なブログなどに弊社の名前が掲載され、口コミで広がっていったんです。」
■1日で1000万円、7000円のシャツを2万販売!脅威のTVPR効果
その口コミが広がって、転機が訪れたのは、2006年7月4日、NHKの朝のニュース番組「おはよう日本」でとりあげられたことだった。TVの伝播力はとてつもなく、一気に商品の名前が知れ渡り、その後ローカル局含め20局以上のTV局に番組出演を依頼され、雑誌は無数に掲載をされた。2006年はTV・雑誌・新聞・WEBなど取材がない週はなかったという。
TV番組放映後は、1千万円が一気に売り上がり、7000円のシャツが2万枚売れるという、異常なほど売れる状態が続いた。1回の放送だけでも、TVCMの放送時間から換算すると20億円ほどの広告価値があったという。
その後、某TV番組による「やらせ問題」が問題となり、TV局が証明の出来ない商材に関しての放映を避けるようになり、マスメディアへの露出が減っていった。
「いや~、少し前までは1日5件ほどしか売り上げがなく、顧客管理や在庫管理はエクセルで行い、HPはホームページビルダーを利用して作ったものだったので、一気に1日1000万円の受注が入って大変でしたよ。ただ、月商で1000万円くらいなら現在の3人で頑張れば回せることもわかりましたね。」と話す同氏。
この幸運ともいえるPR騒動が、同社が消臭関連商品の市場規模に気が付くきっかけとなる。
想定外の一斉大量注文となり、在庫がなくなったことで、3ヶ月以上お客様に待っていただく状況になったが、その際にほとんどキャンセルがなかったという。それまで同社では、「消臭衣料品」という商材が非常にコアな商品だと思っていたが、それはこれまで市場に商品がなかったからであり、実際は顧客が切望していた商品であったことに気が付いた。
そして同社は、WEBコンサルティングを行なうインターネット・ビジネス・フロンティア社(以下IBF)と共同でWEBサイトをリニューアルし、EC事業への本格参入を図る。
■情報提供に力を入れたサイト作り。売れるサイトのしくみとは
ECサイト運営企業によって、コンバージョンにつながるWEBサイト作りは、売り上げ増加を図るにあたり非常に重要な点となる。「いい快互服ドットコム」には非常に多くのコンテンツがあり、そのコンテンツ作りの工夫が売上に貢献している。
▼いい快互服ドットコムTOPページ
特に印象的なのが、「お客様の声」や「メディアに取り上げられた記事」など売込みをメインとしたものではなく、「シーン別においで悩むランキング」や「お悩み解決談」のブログのような「情報提供コンテンツ」が非常に多いことである。
同社のWEBサイト制作を行なったIBF社の酒井氏に伺った。
「リピーターが多いので、やはり最も見られているのは商品ページですが、それ以外で言えば、このランキング集は非常に閲覧率が高いですね。
![]() ▼コンテンツページ「女性が臭いで悩むシーン別ランキング」 | 特に『女性が臭いで悩むランキング』のアクセスが多く、おそらく同様の悩みを抱えている人のことが気になるようです。」と話す酒井氏。同社では、このページに、お客様の声とその解決法を載せることで買い物ページへと導線を引いており、上手く誘導が出来ているという。 |
また、サイトの中でも特に凄いのが、このお客様の声のページ
これだけ多くの人の声が、写真や手書きの手紙つきで掲載されているECサイトは珍しい。
「初めは、足の臭いなどプライバシーに関わることなので、写真つきでのHPへの掲載許可はほとんど来ないと思っていたのですが、商品プレゼントをフックにアンケートをとると、非常に多くの方からご協力がいただけました。こういった部分でも、消費者の商品に対する喜びを感じることが出来ました。」と話す酒井氏。
こういったコンテンツは、信用度が上がるので、これを利用したセールスを行うことでコンバージョンにつなげているという。

▼お客様の声(上記ページは記事のレイアウト上、ページの構成を修正させていただいております。)
■メルマガは情報提供のみ。一方的な送付は逆効果
サイト同様に、売込みよりも「情報提供」に力をいれているのが同社のメルマガ。
「メルマガが乱立するEC業界では、しつこいメルマガや押し付けのメルマガ、週に2本も3本も送るようなメルマガはすぐに迷惑メールフォルダ行きになるだけです。そもそもメルマガ自体が押し付けなので積極的にはやりません。」と現在のユーザーにとってのメルマガの立ち位置をはっきりと語る酒井氏。また、景品をフックに募集したようなメルマガ会員は退会もまた早いので効果は見込めないという。
特に、興和堂の商品は消臭関連商品としては高額の商品となり、ターゲットも狭いため、本当に必要な人にどれだけ深くリーチするかが重要になるという。逆にそういうコアな層には、時々送付するキャンペーン情報を含むメルマガの反応率は高い。
また、どちらかというとメルマガよりも、サイト上に残り検索エンジンにも引っかかるブログ形式のコンテンツのほうが効果的だという。
現在同社のWEBサイトにはメルマガ登録フォームがあるが、そこから登録を行なうと、「なぜ臭いが生まれるのかなどの体臭講座を3日に1回くらいのペースで3回配信し、最後にサンプリングのプレゼントの案内をしており、売り込みの要素は薄い。しかしながら、購入前のユーザーに消臭に関する興味や知識をつけることで、ターゲットとなるユーザーを購入へと結び付けている。
初回購入者に対しても、絞った顧客に濃い情報を与えて販売を行う戦略が効果を発揮している。
■DMのコツは「接触頻度」と、売り込みではない「情報提供」
同社では、一定のリピーターが何度もリピート購入をしていたので、売り上げに対するリピーターの購入額の割合は大きかったが、リピーターの人数はそこまで多くなかった。
そこで、消臭関連用品の売上鈍る秋から春にかけてはリピーター育成に力をいれているとのこと。
現在行っているのは定期的なダイレクトメール(DM)の発送。「重要なのは、何度も接触することと、売込みではないことを伝えることです」と酒井氏は言い切る。
商品のよさや使い方を伝えるための情報を提供し顧客と接点を多く持つことに特化したリレーション作りを行っているとのこと。
現在は、同社のリピーター育成の効果もあり、3割以上がリピーターに変わり、利用者のうち7割以上がリピーターという状況を作り上げた。
■リピーター育成の秘訣は、「購入者に、どれだけ商品のよさを伝えるか」
これまでサイト制作・メルマガ・DMと情報提供に力を入れている同社の戦略を見てきたが、更に効果的なリピーターにつながる情報提供ツールがあるという。
それがこの実践セット

一見するとサンプリング品のように、購入前に配布される新規顧客獲得向けのツールにも思われるこの実験セットだが、これは購入者に配布し、その商品の効果を実感してもらうためのツールであるという。
「例えばハンカチであれば、ハンカチの臭いに困っている消費者でなければ、消臭効果のあるハンカチを利用してもその凄さを実感する機会がないので、その効用がわからないですよね。
そこで効果を実感していただくために配布しているのがこの実験キットです。
商品の凄さがわかれば価値も変わり、別の商品を求めるようになると思い配布を始めました」と話す村上氏。
消臭関連用品という商材を取り扱う同社ならではの工夫を、様々なツールにおいて行なう戦略が、リピーターが7割を超える同社の実績に確実につながっている。
≪ご協力有難う御座いました≫

